ジーキル博士とハイド氏 (新潮文庫)ジーキル博士とハイド氏 (新潮文庫)
(1967/02)
スティーヴンソン田中 西二郎

商品詳細を見る


言わずと知れた怪奇小説の傑作
『ジキル博士とハイド氏』
ドラキュラとかフランケンシュタインとかの次くらいに有名ではないでしょうか。
キャラクター的なインパクトがないので、イマイチビジュアルがポピュラーではないですが・・・

お話は、ジキル博士という人が、自らの欲望のために善と悪を分裂させる薬を発見し、
純粋なる悪の人格ハイド氏を作り出してしまう、というもの。
最終的には、自分のみを滅ぼしてしまう。

冒頭では、その事実を知ることは無いので、読んだことの無い人にとっては、
完全にネタバレですが、『ジキル博士とハイド氏』を読む人って、
二重人格の代名詞的な小説として非常に名高いことを知っているので、
いいかなぁ、っておもって書いてます。

わずか、120ページほどしか、ありませんでしたが、
その中における様々な要素が凝縮している。
つまり人間の二重人格性、善と悪の欲望とか、
そうした普遍的なものを描写しているので、まったく古びていない。

また、ジキル博士の身を滅ぼしていく過程が、なんとも人間らしいというのか、
つまり人間らしい愚かさというか、心に潜むもの、その過程など、
傑作という何ふさわしいものだったと思います。


追記:
「ジキル博士とハイド氏」とは、直接的に関係はないんだけど、
デモンとピシアスって、「走れメロス」の元ネタだよね。
太宰治の完全オリジナルかと思っていたけど、
そうじゃなかったのか・・・

この本の注に書いてあったんだけど、
ギリシア古代、デモンとピシアスという信義の厚い青年がいて、
ピシアス=メロスで、そのまま同じ内容。
王様が罪を許すところまで一緒。
そうだったのか・・・・
おすすめの小説、ホラー