クライマーズ・ハイ (文春文庫)クライマーズ・ハイ (文春文庫)
(2006/06)
横山 秀夫

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著者渾身の傑作長編というのに嘘は無かった

日本航空123便墜落事故という未曾有の大惨事を
架空の地元新聞社を舞台に、記者の視点からフィクションとして描かれた作品

地元新聞社の名前は北関東新聞、
主人公は悠木和雅

実際に著者が新聞社時代に体験したことを含めているため、
色々な事物、雰囲気が非常にリアルに感じられた。

フィクションでありながらも、ノンフィクションあるいはドキュメンタリーのような迫力があった
それは実際の事件、そして体験から来るものでもあるし、
文体、文章としての力と読者を引き込む読みやすさなど、多くの面で引き出されたと思われる。

何しろ、読み続けたら止まらなくなりましたから。

何故上るのか、
山登り仲間の安西は答える
「下りるために登る」

それを悠木は最後にその意味を
「新聞社をやめるために、登る」と解釈できた。
だが、彼は新聞社をやめると言う選択をしなかった。

山登りは人生に似ていると言えるかもしれない。
その中で、彼は下りない人生を選んだ。

クライマーズハイ。一身に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。そんな一生を遅れたらいいと思うようになった。

の一文は好き


ただ、一方でこれを面白くない人がいるとして、その人の気持ちも分かる気もする。
個人的には面白い部類になると思うが、なにかしら物足りない気がする。

記者のゴタゴタ、葛藤、悩み、などなど盛りだくさんなきもするが、
収斂していく先が、意外にあっさりとしている。
というよりも落としどころが単純ではないと言う意味で難しかったように思う。(読み手として)
記者として大事な部分に気付く、そういうのがちょっと理解しにくかった。

ただ、主人公が暗い部分を持ってはいるんだけど、”熱い”ので見ていてすっきりとはしましたね。
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