わたしは真悟 (Volume1) (小学館文庫)わたしは真悟 (Volume1) (小学館文庫)
(2000/02)
楳図 かずお

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わたしは真悟
楳図かずお

産業用機械が意識を得て、意識を持たせてくれた親である少年(悟)と少女(真鈴)を追う。
悟と真鈴は互いに惹かれあうが、真鈴がイギリスに引っ越すことで別れ別れになってしまう。
意識を得た産業用機械(真悟)は、悟の真鈴への想いを知り、真鈴の元へと向かう。

荒唐無稽な話ではあるけど、
機械に対する人間の感情(これは古典的だが)や、
日本人と機械製品の海外との関係など扱っていたりしている。

産業用機械(真悟)の意識が人間を越え、神の領域まで進化していき、
その後は悟を追いかけるうちに思考レベルも低下し、単なる機械へとなっていく描写は、
「アルジャーノンに花束を」を思い出す。
コンピュータの知能といった問題もひとつ噛んでいるかもしれない作品

ストーリーは、荒唐無稽なのか難解なのか、判断が難しい。
少なくとも、ストレートに理解することは無理。

そもそもモノローグが産業用機械(真悟)なのか?よくわからない
真悟だとしたら思考レベルが下がっていても、
人間レベルのモノローグがあるので、おかしい。
これをどう捉えるかというので深読みが出来るかも。
解釈がいくらでも出来そうなので、結局想像力の問題になってしまう気がするが。

ウィキペディアでは、

恐怖漫画家が書いた、この形而上学的作品に影響を受けた文化人は多い。たとえば、岡崎京子は自らの作品中で、真悟誕生の瞬間である「333のテッペンカラトビウツレ」のシーンに言及していたりする。


らしく、そうした言及ナリ、話の意図ナリをもっと理解する必要があるのかもしれない。
333というのは東京タワーのことなんだけど、こっから飛び移ったら真悟が目覚める(ブレイクスルー)
ということをどう理解すればいいのか、現時点ではさっぱりです。

まあ、わかんなくても楽しめる方法はいくらでもあると思います。
といっても楳図先生のストーリーテーリングは独特なので、見ていて違和感だらけです。
謎も多いですし、最初のシーンがなんでもないシーンにしか見えなくて、
どんな事件になるのか、わからないままただ読み進めていくしかないのはつらいかも。
まあ、これは週刊誌の弊害なんでしょうけどね。
ただ、俺自身がモチベーションを高めていけたのは、やっぱり楳図先生の独特な作風からだったからで、
この人にしか描けない漫画だったからだとも思います。

ラストは凄く物悲しいというか、儚いというか。
余韻が残る漫画です。

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