2007.05.21 無限
いきなりですが、

1、2、3、・・・・・・
つまり自然数と
2、4、6、・・・・・・
つまり偶数は
一体どちらが数が多いでしょう?

直感的に考えれば、自然数の中に偶数があるのですから、自然数のほうが多いと思うでしょう。
例えば、1から100の中には、自然数は100個、偶数は50個となります。数を増やして、1から1兆まででも自然数が多いです。これを延々と続けていけば、当然自然数が多いと思うのですが、そうは問屋が卸してくれません。

実は自然数も偶数も同じ数存在します。(厳密には濃度が同じ、という)
自然数も偶数も無限に存在するので、無限まで数え上げると自然数も偶数も同数(濃度)になってしまうのです。
実に不思議です。

ここで無限というものが出てきましたが、この例でも分かるように無限というものは厄介な概念で、色々と直観に反するような結論が出たりします。

自然数と偶数で例を示しましたが、
他にも1、4、9、16、・・・・・・など自然数を2乗したものも自然数の数と同じということになっています。

さらに、
有理数と自然数の数も同じという結論が得られます。
有理数というのは、p/q(p,qは自然数)という形で書ける数を言います。つまり分数で書ける数ということ。
自然数は当然有理数ですし、0.2や-123.9なども有理数になります。

直感的には自然数より有理数の方が格段に多い気がしますが、結論としては自然数と同じ濃度を持つということが知られています。証明も直感的にできます。

これらの偶数や有理数など自然数と同じだけ存在する数(例えば、偶数とか有理数とか)は、同じ仲間として名前つけられていて、「可算である」と言われてます。可算集合とか、可算無限だ、なんていい方もあります。
可算というのは、要するに「数え上げられる数」と言う意味を示しています。変な例えですが、可算である数は全ての数に背番号をつけることができるのです。
より正確に言えば、自然数と全単射がある(1対1に対応づけられる)と可算であると言います。

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可算は分かりました。
それでは、自然数より多い数は存在するのか?という疑問が当然出てきます。
もちろんあって、それは実数です。
実数とは、先に書いた有理数と無理数をあわせた数です。
無理数というのは√2や円周率πなどの数です。

カントールさんという頭のいい人がいて、有名な対角線論法という方法で、これをみごとに証明しています。
証明を自分なりに簡単に説明します。実数が可算無限であると仮定します。そうすれば実数全てに背番号が付いていることになり、番号順に無限個並べられます。そのように並べると並べられた全ての実数とは、まったく違った実数を作ることができる方法が実はあります。(詳しくは対角線論法で)違う実数ができてしまうので、背理法により実数は可算無限ではありません。
これにより実数は非可算無限と呼ばれています。つまり数えられない数ということです。非可算無限は可算無限よりも多いことを示しています。

実数は面白いことに、-∞から+∞までだけではなく、0から1までの区間も非可算無限です。対角線論法では0から1までの範囲で証明していることが多いです(多分)。

ここで、驚くことがあって、
じつは実数平面上の点の数と実数そのものの数は同数(同じ濃度)ということも言えます。なぜかは調べてください(単純に自分でできないだけ)。実数、多すぎです。

いい忘れましたが、有理数と無理数はどちらが多いと思いますか?
実は無理数の方が、圧倒的に多いのです。なぜなら無理数は非可算無限個あり、有理数は先に書いた通り、可算であるからです。
有理数より無理数の方が多いというのは、どういうことかというと、実数の中で有理数はスカスカで、有理数の間に無理数がギッシリと詰まっているということです(イメージ的に多分そういうこと)。不思議ですよね。有理数も多い気がするのに、無理数の方が圧倒的に多いというのは直感的にはなかなか分かるものではないです。
これが無限というものの不思議ですね。

ここで、非可算無限は可算無限くらべてどれくらい大きいのでしょうか。可算無限集合2個分の集合?・・・それも実は可算無限です。では可算無限個の可算無限集合!はどうでしょう?・・・実はこれも可算集合になるらしいのです。
驚くべき非可算集合の数(濃度)!ですね。
実数がどれだけ多いかが、わかります。
実数はあくまで非可算集合の一つですが、その濃度は実は自然数のべき集合と同じくらいあります。べき集合というのは、要するに自然数の要素(1とか100とかいう数字)の全ての組合せ(「1と2」や、「4と5と6」などあらゆる組合せ。自然数それ自体も組合せの一つ)を網羅した集まりで、実数はそれと同じ濃度らしいのです。
非可算集合は、可算集合のべき集合ぐらいあるというのは驚きです。

同様にして、実数のべき集合なるものは、さらに多い無限になり、もはやわけわかんないくらい無限の世界があります。
無限って面白いですね。




※個人的なメモとして記したものなので、誤りが存在する可能性があります。その場合はこっそりコメントしてくださると助かります。
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